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不審な荷物と遠い夏の思い出 [その他]



8月2日(水)晴れ時々曇り



写真なしの長文なので読むのがめんどくさい方はスルーして下さい^^







ピンポ~ン





「はい」

「こんにちは○○宅○便です」





冷たく冷えている荷物が届きました。


箱の大きさは30cm角くらい。





「コチラに受け取りのサインをお願いします。」





サインをしている時に送り主の名前を確認したが私の知らない人物でした。


(嫁の知り合いか?)と思いながらサインをし荷物を受け取りました。


送り主の住所は北陸地方で、住所と氏名は送り状に書かれているが、電話番号は未記入。


妻は外出中だったので、とりあえず荷物を冷蔵庫へ保管しました。


しばらくすると妻が帰宅したので荷物について確認してみると・・・





私「なんか荷物届いたで」

嫁「誰から?」

私「北陸の○○さん」

嫁「誰?私知らんで」

私「・・・・」






妻と一緒に送り状を確認するが、やはり知らない人物でした。


しかし相手は私の住所氏名電話番号を知っている。






私「あぁ アレちゃうか。いきなり荷物送りつけて、開封したら高額な商品代金を請求するなんちゃら詐欺の類やろ」

嫁「開けたらアカンで」

私「開けんへんわ。追跡番号で受け取り確認して近いうちに電話してきよるで」






そのまま荷物を冷蔵庫に保管しました。


その日の21時を過ぎた頃に電話が鳴った。








(来たか)







スマホに表示されている番号は、私の知らない番号で危険を表示している。






私「はいもしもし」

相手「もしもし久しぶりオレオレ」






(オレオレ詐欺と融合した新手の詐欺か?)


(どんな手で来る気や)






少しだけ高揚しました。






私「どちら様でしょうか」

相手「はぁマジで?Y木やけど」

私「・・・Y木って・・・はぁマジでY木か!」





驚きました。


Y木は13年前に「オレはかいぞくお・・・漁師になる!」と言い残し北陸地方へと旅立ち、連絡が途絶えた友人です。







私「お前何してんねん!どないしてんねん!何処おんねん!なんで今頃電話してんねん!」

Y木「お前ねんねんねんねんうるさいねん!」








Y木は公言通り北陸地方へ移住し、漁師をずっと続けているとの事です。








Y木「荷物届いたか?」

私「あぁアレお前が送ってきたんか。中なんなん?」

Y木「貝や」

私「貝?」







私とY木は22歳の頃から一緒にサーフィンをしに一年中海に通っていました。


そして20代のある時からサーフィンの合間に海に潜って貝取り競争をするようになりました。


サーフィン用語で「リーフポイント」と呼ばれる岩場でサーフィンをする事が多かったので、少し潜ればサザエが捕れました。


(とった貝は海に戻していました)


捕った貝を私とY木それぞれ磯溜まりに置いて、どっちが多く捕ったか競っていたのですが、勝敗は私の4勝1分けです。


と言っても私は貝捕り競争をしていたのは覚えていますが、勝敗などは全く覚えていません。


Y木の話を「あぁそんなんあったなぁ~」と返す程度です。


Y木はその勝敗について話しを続けます。








Y木「実は最後の引き分けな・・・アレほんまはお前の勝ちやねん・・・お前が5勝0敗になるのが悔しいてズルしてん」

私「はぁ?」

Y木「あん時、お前5個捕ってて、オレ3個やってん。ほんでお前が捕った一個をオレの集めてた磯溜まりに持ってきて4個ずつの引き分けにしてん」

私「まさかお前今日送ってきた貝って、その時のケジメのつもりか?」

Y木「そうやで」

私「(笑)(笑)(笑)なんやそれ」









私にとっては記憶に埋もれる若かりし頃の何気ない出来事ですが、Y木にとっては24.5年位経っても忘れる事ができない自分自身への屈辱だったようです。






Y木は意を決して24年くらい前の初夏の「あの日」にケジメをつけたのでしょう。






私はもうそのことには触れません。










私「で、貝ってサザエか?」

Y木「アワビや」

私「アワビ!どうやって食うねん。お前まさか密漁ちゃうやろな」

Y木「アホか!今俺プロやぞ」

私「せやな」

Y木「アワビは刺身が一番ちゃうぞ。フライパンにバターひいて軽く炙って食って」





Y木に言われた通りに調理したアワビは絶品でした。久し振りの本当の御馳走でした。









Y木とは再会の約束をし受話器を置きました。


後で気付いたのですが肝心な事を聞くのを忘れてしまいました。










「お前なんで偽名でしかも着払いで送ってきてんねん」










1個だけ送ってきている事実からも、Y木の自己満足であることが伺えます(笑)


無題.png158.png



















確か24年くらい前の初夏の「あの日」は和歌山のとある海岸へやって来たのですが、期待が大きく外れ、波は小さく2人はいつまでも水平線を眺め、肩を落としていました。


この記事を書いている今日は、あの海岸に波は届いているでしょうか。